(アニメレビュー) ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第十二話 「蒼穹ニ響ケ」(最終話)
(アニメレビュー) ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第十二話 「蒼穹ニ響ケ」(最終話)

音楽は国境を越えるを地でいった作品でございました。
色々と言いたいこともあるけれど綺麗に終えたソラヲト最終話。ドジっ子天然ラッパ吹きのカナタの最後のラッパをご覧あれ。
第十二話 「蒼穹ニ響ケ」(最終話)
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:神戸守 演出:神戸守 作画監督:赤井俊文
・ソ・ラ・ノ・ヲ・ト(ソラノヲト) オフィシャルサイト
・ニュース - ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
・ゲーム公式サイト「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 乙女ノ五重奏」
・ソ・ラ・ノ・ヲ・ト - Wikipedia
~あらすじ~
敵国の兵士を匿ったことで、反逆の罪に問われたカナタたち。
しかしそれでもカナタたちは、自分たちが正しいと信じる道へと進みます。
両軍が睨みあい、開戦間近の緊張した空気が漂う国境付近。
開戦を阻止するため、小隊メンバーが取った行動とは――!

フィリシア「いくわよっ私のアナタたちっ」
ローマの大軍が国境付近に集結し、対するホプキンス大佐が率いるヘルべチア軍が応戦に出てしまった最中、目の前でヘルべチアとローマが開戦しようというのを止めようと動き出したカナタたち。ノエルが復元した旧時代の遺産であるタケミカヅチに乗り込み戦場へと駆ける第1121小隊。果たしてその結末は…。
そんな展開で始まったソラヲト最終話。前回の終わりでノエルを助けようとしたアーイシャが逆に撃たれてしまったのですが、そんなアーイシャをダシに使って開戦しようと目論むホプキンスに腹を立て彼に銃を突きつけ拘束してしまうフィリシア。
彼女の威厳と憤怒に満ちた表情と行動に思わず見ていた私もそれ以上に吃驚クレハ(苦笑)。まさかの奇行にどうするのかと思いきや、なんとか開戦をしないよう考えていたらしい。
一方、アーイシャを自分のせいで、そして過去に旧時代の兵器を蘇らせてしまった辛い過去があり塞ぎ込んでしまうノエル。しかし重傷を負いながらもノエルがしてきたことを「許す」と笑顔で言うアーイシャに、涙ながらにありがとうと言うノエル。先程のこともあってかこの二人の間に友情が芽生えた瞬間でもありました。
そんな時、見張りをしていたカナタの耳に聞こえてきたラッパの音。それは遠くから聞こえたとある停戦の印。
それをカナタはフィリシアに伝え、フィリシアもホプキンスに伝えて停戦しようと目論むんですが、捕らえていたホプキンスがいつの間にか脱出していて、軍を動かしてしまっていた…。
八方ふさがりになり為す術もない1121小隊。しかしカナタは自分が聞いた停戦の印を信じ、フィリシアもそれに賛同。ノエルもアーイシャの言葉を胸に、そしてクレハは皆を心配しながら…。
そうしてリオが抜けた第1121小隊は、開戦しようと集まっていた両軍に向け、復元したタケミカヅチに乗り込み行動を開始した…。

この時のフィリシア隊長の「いくわよっ私のアナタたちっ」という掛け声がなんともシビレて堪りませんでした。
それを止めようと企むホプキンス率いる友軍。しかしカナタらの乗り込むタケミカヅチを止められず、友軍に攻撃するものの行動不能にするだけで開戦間近の戦場へと駆けていった。
そうして両軍が開戦しようと接近するその直前…、両軍の目の前ど真ん中に舞い降りるタケミカヅチ。すかさずカナタが停戦のラッパを吹くも両軍は止まらず、もうダメかと思われたその時……
カナタがラッパ手を目指そうと決めた、イリヤ皇女から受け継いだあのラッパの曲「アメイジング・グレイス」を吹き始めた…。
ヘルべチアとローマの両軍が集まる戦場。そしてそこに鳴り響くカナタのラッパ。「音はどこにいても伝わる」と言っていたカナタのラッパが長く長く響きわたり…その音色に両軍の兵士らは思わず目を瞑りその音に身を委ねていった…。
いつかこんな展開やるだろうなぁとは思っていたものの、まさかこんな真っ只中でやるとは思いもしませんでしたw カナタがラッパ手として目指そうと思った曲。リオと繋がっていたイリヤとの思い出の曲。戦争をする真っ只中でこんなことしても止められないだろJKとつい考えてしまった展開ですが、まぁ戦争にラッパというなんともミスマッチの構図では致し方ない?のかもしれませんね(苦笑)
□YouTube - アメイジング グレイス ヘイリー
そんなトンでもラッパ停戦の折りに駆けつけたのは、純白のドレスに身を包んだリオ。しかも王位継承第2位にしてローマ皇帝の婚約者という肩書も引っ提げて登場し、近衛師団という軍を率いて停戦の勅命を伝えに来たのだった…。

最後にしてどう登場するのかなと思いつきませんでしたがこんな登場してくるとは。自分にしかできないことをやりにいくと言い砦を去っていったリオ。国と国との戦争を止めようと動いてはいたんだろうなとは思っていたものの、まさかローマ皇帝の婚約者にもなっていたとは驚き。
まぁ死んだイリヤが元々停戦のためにローマ皇帝に嫁ぐ話になっていたのを、リオが代わりになったということなんでしょうね。自分にしか出来ない=イリヤの妹としての自分が出来ること、というのをずっと考えていたでしょうし。
そして、カナタのラッパ、リオの勅命で両軍は停戦。最後は万々歳で終了というなんとも戦争らしからぬ展開で終わりを迎えちゃいましたが、綺麗に終えられて良かった良かったというべきか。
ラストのEDは無しでスタッフロールが流れながらの後日談。
国に帰ったアーイシャからの手紙では元気にラッパの練習をしているらしい。文字はローマ字らしいんですが、ローマ語を勉強をすると言っていたノエルのおかげで流暢な翻訳にw
そうして冬も終わった季節。桜が舞い落ちる中で、いつかのカナタと同じように砦に新人が配属される日となっていた。カナタたちは橋の手前で待つ最中、クラウスの乗るバイクがやってきてそこに乗っていたのは…軍服姿のリオ。
リオ「戦争を止めた褒美に願いを一つ聞くというから…(帰ってきた)」

ローマ皇帝からのお願いごとに軍属に戻り砦に帰りたいとでも願ったのか、カナタたちの目の前にやってきたリオ。恥ずかしがってそんなコトを言うリオのデレっぷり?に思わずニヤニヤw
そんな砦に着任する旨をまじめに伝えるリオに、早くおかえりなさいと飛び込みたいカナタとクレハ。でもいち早くリオの手を取りおかえりなさいを言ってしまうノエルw 先を越されたノエルに負けじとリオに飛びつくカナタとリオでまたもニヤニヤ展開に。
フィリシア「おかえり――リオ」
カナタ、クレハ、ノエル、そして最後にフィリシアからの笑顔のおかえりなさい。ラストのラストでもやってくれたニヤニヤ展開にやってくれたぜコンチクショウと思ったのはきっと私だけではないはず。
そんなラストで終わったソラヲト。戦争を題材にしたドタバタほんわかアニメということで色々と言いたいこともあるんですが、
良いアニメだった!
と声高らかに言いたい、そう思えます。
ちなみに、結局世界を滅ぼした天使はなんだったの?とか、どうして戦争なんてしてたの?とか、アーイシャの国のローマではなぜ炎の乙女の伝説が違って伝わってたの?とか色々と謎が残っていますが、まぁ少し謎が残っていたほうがいいとも思えますのでこれで良いのだと考えることにしておきます(苦笑
流石に2期とかはないでしょうから、次作となるソラヲトスタッフのアニメに期待するということでw
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