(アニメレビュー) CANAAN 最終話『キボウノチ』
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カナンという少女の物語。
カナンという名を持った少女らと関わった、とある一つの物語。
こ こ に 完 結 ? (苦笑)
今話で最終話と相成りましたが、色々と謎を残す最後となっちゃいました。まぁ謎を残すというのも「あとはご想像にお任せします♪」という感じをしているのでいいと言えばいいんですが、なんだかスッキリしないという気持ちも否めないのが残念だったところ。
っと、ここで色々と書いてると総評になっちゃいそうなので詳しくは続きからw
気になるマリアの生存。カナンとアルファルドの戦いの結末はどうなったのか?
▼『CANAAN』レビューは以下より



アルファルド「・・・なん、だ、この目は?怒りではない。――ただ、”どこまでも見られている”・・・」
爆薬を仕掛けられ傷を負っているマリアは列車から逃げられず、爆薬のタイムリミットはついに0に・・・。しかしその前に逃げていたユンユンはタイムリミットが0になる前に逃げていた列車から飛び降りてマリアを助けようとするのですが・・・。
一方、カナンとアルファルドの対決。
マリアが爆発に巻き込まれた瞬間を共感覚の能力で"何か"を見たカナン。それにより、以前アルファルドが言っていた『真の力』が目覚めたのか、今までとは逆にアルファルドを追い詰めるまで超人化しちゃいます。極限VS超人の対決は目覚めたカナンに分がありそうな状況になります。
しかし事前に決めていたのか「蛇」の手下により列車はヘリの攻撃を受けカナンは窮地に陥る・・・かと思いましたが、超人と化したカナンにはなんのその(苦笑) ヘリの攻撃を掻い潜り、アルファルドを更に追い詰めるというまさに曲芸、もとい人間業では出来ない所業を成し遂げてしまいます。元からある共感覚もそうですが、カナンの身体能力もまさに超人並みということなんでしょうねw
さて、アルファルドを追い詰めたカナンがなぜここまで超人と化したのか?マリアが爆発に巻き込まれる瞬間に”見た”ものとはなんだったのか?
それは・・・

カナン「――分かる。色が見えなくとも、マリアの優しさは伝わってくる。それが分かるのは、きっとマリアは私にとっての――"友達"だからだ」
マリアを助けたのは、逃げようとしていたユンユンその人。あの残りの時間とどうやってマリアを助けたのかはわかりませんが、その辺は空気を読んで追求しないことにして、火事場のバカ力で助けたということにしておきましょうw これでも一応ユンユンも能力者ですからね(苦笑)
そんなマリアのいつもの光が見えなくとも、「友達だから」と能力で見なくとも分かるんだと語るカナン。アルファルドはそれを鼻で笑って馬鹿にしていましたが、カナンがそれを認めることで、初めて助ける側や助けられる側という間柄が無くなった「純粋な友達」になったんでしょうね。窮地に陥って漸く理解する、なんてのはありがちな話ですが、これまでのような"輝く光"としてマリアを見るのではなく、マリアを友達として見れるようになったということなんでしょう。

カナン「――なんだ?この手応え・・・。まるで・・・"白い闇"を殴っているみたい、だ・・・」
シャム「アルファルド、お前は無敵だ。もし、個人としての欲望を持ったのなら・・・その時には訪れるだろう。――お前の新しい名を持つ意味・・・・・・"孤独"が」
一方的にカナンに殴られるアルファルド。そんなアルファルドをカナンは見ます。彼女の"白い闇"という意味を。
そしてアルファルドも思い出します。かつてシャムを殺したときに言われた、自分のアルファルドという名が持つ孤独という意味を。
その二つの意味はアルファルドがシャムを殺したときにもう心が死んでいたということ。
アルファルド自身はそれを呪縛と言っていましたが、カナンという名を捨て『アルファルド』という名前を名乗り、そしてシャムを自身の手で殺したアルファルド。そこから始まったのは、もう真っ白になったアルファルドの中にあった死んだ心。たぶんカナン以上にアルファルドはシャムに拘っていたってことなんでしょうね。シャムという人物に囚われていたのは確かにカナンとアルファルドの両名ですが、カナンはマリアや実さん、そしてサンタナやハッコーなどの人物にあったおかげで今を生きている。でも、アルファルドだけは、シャムが居たあの頃に囚われずっと心が無いまま生きていた、と、そういうことです。



カナン「――お前の心は死んだ。私は生きている。生きている者として、お前に命令する! お前をこれ以上っ死なせない!!」
アルファルド「シャム・・・お前はどこまでも私に絡み付いてくるっ。私はっ、蛇の呪縛を解き放つ!!」
戦いの末、列車から落ちようとするアルファルドを生きている者として助けようとするカナンでしたが・・・、シャムの呪縛を解き放つため、そして『カナンの名を持つのは一人だけでいい』と言わんばかりに銃を手に入れたアルファルドが向けた先は・・・カナンが助けようとする自分の腕。
・・・というのがカナンとアルファルドの対決の最後。消化不良っぽい終わりでしたが、カナン自身の止めではなく、アルファルド自身の手で終わりを迎えたというのは必然だったのかもしれませんね。銃を手にしたときにニヤリと笑いながらカナンに向けていましたが、自分の腕に向ける時には完全に無表情だったのがかなり印象的でした。
自分がすでに死んでいたということ。呪縛に囚われていたのは自分だけだったということ。それらを全て受け入れたからこその顔なんでしょうが、彼女もまた、ウーアウィルスや共感覚というモノに関わった被害者にも感じました。カナンと同じくシャムに拾われた身っぽいアルファルドでしたが、どこかで道が違えば全く別の人生歩んでそうですからね。彼女の場合は色々と囚われという名の拘りがあったせいでこんな結末になっちゃいましたが、もしかしたらカナンと一緒になって戦うって道もどこかにあったかもしれませんし。
結末は意外でもあり必然っぽい終わり方でしたが、カナンとアルファルドの確執が解けたという点は評価したいところ。ある意味じゃあっけない終わり方ですが、まぁ結局は超人には敵わないということなんでしょう。そう思っておきますw
さて、カナンとアルファルドの決着が着き、気になるのはマリアの行く末。

アルファルドに銃で撃たれ、爆発からは逃れたものの重傷を負っていたマリア。しかし、火事場の馬鹿力を発揮したユンユンのおかげで一命は取り留めました。前回の終わりでまさかの退場かと思いましたが流石にそれは無かったかw
しかしカナンはあれから姿を現さないことをマリアは嘆きます。結局はカナンと一緒に、助けられるだけじゃなく隣に居たいと願っていた思いが遂げられなかったことを。
ですが、そんなマリアに付き添っていた実や、傍に居なくともずっとマリアを感じていると言うカナンは語りかけます。
実「お互いの境遇は違えど、寄り添うことはできるだろう? 心だけ、寄り添うことは――」
カナン「どこに居たってマリアの優しさは解るから。そう・・・。どこに居たって、離れて居たって、解るから――」
隣に歩いていなくても、お互いの境遇が違えども、お互いが思う心は寄り添うことができる。例えそれが離れていても、と。
・・・なんだかこう聞いているとどこぞの恋愛話に思えちゃいますよねw 遠距離恋愛みたいに離れていてもどこに居てもお互いが思い合える、みたいなw カナンとマリアは特殊な出会いと特殊な出来事でお互いを思い合ってきましたが、これもまた一種の恋愛感情に似たようなものなのでしょうきっと。同姓だからとか俗なことは放っておいても友情の形はそれぞれですからね(苦笑
そしてクライマックス。




結局ウーアウィルスに関する記事は出さないと決めた実さん。流石に大事件なれどサンタナやハッコーと知り合ってあんな結末を見てしまったからかジャーナリストとしてはもうダメだと認識しちゃったようですw 感情移入しちゃカメラマンは務まりそうにもありませんからね。
マリアを助けたユンユンは、マリアの父の伝で薬を量産できるらしく無事バイト三昧(苦笑) またも胸に詰め物をして「らっしゃいらっしゃい」と言っている姿を見ると、心底平和だなぁと思っちゃいましたw
上海から帰国しようとしたマリアと実さんの前に現れたのは、神出鬼没なタクシードライバーことジョージさんw インパクトある彼は最後まで出ないのかなぁと思っていましたが、やはり突然に現れる彼の姿はどこかの構成員を思わせるほどの行動派ですよね。結局彼はたんなるドライバーなのか、それとも何かし関わりある人物なのか分かりませんでしたが、最後まで謎のドライバーのほうがカッコいいからいいのかもしれませんねw
一方、蛇の構成員だったカミングスがあの崩れ去るフラワーガーデンを脱出していたのか生きていて、おまけに出家していたのには驚きw リャンを思うが余りでの行動と思いますが、これもまた愛の道ってことなんでしょうね。
そして蛇の頭目であり、カナンに敗れ谷底に落ちたアルファルド。とある空港で片腕が無い描写で佇む一人の人物は顔が見えませんでしたが、彼女ならば失意になったからといって簡単には死ななかったということなんでしょう。シャムの呪縛は解け、蛇というモノから脱皮できたということなのかな(苦笑)
そして日本に帰ったマリアは、これまでの旅で撮ったカナンたちの写真を展覧会に出すことに。流石にグロなのは展示していないようですが、カナンという一人の少女の物語を写真に収め、それを伝えたいという思いがあったのでしょう。「CANAAN」という題材で伝えるは、カナンとアルファルドという二人のCANAAN。たった一つの名前の・・・とある二人の少女の物語。
――そして最後にそんな普通の少女とマリアが言う、今のカナン。相変わらず夏目をクライアントとして傭兵をやっているようですが、夏目に聞かされたターゲットは・・・"片腕が無い女"。そんな夏目の指示を笑って了解と言いながら、口に咥えたいつものスティックシュガーをポキリと折ってEND。
なんだかんだで、カナンとアルファルドはこれからも争っていきますよエンドでしたが、カナンの髪型がアルファルドのように後ろで束ねたような髪型になっていたのが、カナンらしい最後でした。カナンもアルファルドも敵対し、銃を向け合う間柄でしたが、シャムという人物を間に持ち、CANAANという名を分かち合う姉妹のようなものだったように思えます。アルファルドの最後で同じようにも書いたことですが、道が違えばお互いが信頼し合うパートナーだったかもしれません。表向きはお互いを認めないほど喧噪な二人ですが、心の奥底では信頼し、信用し合う二人、みたいにw
ということで長かったような短かった「CANAAN」という物語もこれで終了。色々と細かい謎や分からない事が未解決に終わってしまいちょっと残念ですが、終わってみればまぁいい終わり方だったのかなとも思ってしまう。特異能力銃撃アクションアニメとして見始め、気分の良いアクションシーンや物足りない描写も数多くありましたが、カナンという人物が持つ能力と人間性をきちんと表してくれた作品になっていたと思います。能力者としての絶対的で圧倒的な能力差で敵を討つ姿。容赦無い殺し方を見せる一方で、マリアという信じるべき者に拒絶され弱くなってしまう姿。そして最後には圧倒的なれど心ある姿を見せたカナン。色んな姿があり、色んな感情もある。圧倒的なほどの姿を見るとどこか殺人マシーンっぽく描かれがちですが、人としてきちんと心があり弱さも強さもあるってことを表してくれた作品なんだなと。これからのカナンがどんな形で銃を取っていくかは想像でしか描かれませんが、きっとマリアが信じるカナンという光なんだなと思っています。
それでは長きに渡る「CANAAN」レビューはこれにて終了。毎度ながらにここまで見てくれた人には感謝を。夏アニメはこの作品で一旦終了となりそうですが、今後もやるであろうアニメレビューをどうぞ見てやってくれると嬉しいです♪
ではではまたいつか。
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カナンという名を持った少女らと関わった、とある一つの物語。
こ こ に 完 結 ? (苦笑)
今話で最終話と相成りましたが、色々と謎を残す最後となっちゃいました。まぁ謎を残すというのも「あとはご想像にお任せします♪」という感じをしているのでいいと言えばいいんですが、なんだかスッキリしないという気持ちも否めないのが残念だったところ。
っと、ここで色々と書いてると総評になっちゃいそうなので詳しくは続きからw
気になるマリアの生存。カナンとアルファルドの戦いの結末はどうなったのか?
▼『CANAAN』レビューは以下より



アルファルド「・・・なん、だ、この目は?怒りではない。――ただ、”どこまでも見られている”・・・」
爆薬を仕掛けられ傷を負っているマリアは列車から逃げられず、爆薬のタイムリミットはついに0に・・・。しかしその前に逃げていたユンユンはタイムリミットが0になる前に逃げていた列車から飛び降りてマリアを助けようとするのですが・・・。
一方、カナンとアルファルドの対決。
マリアが爆発に巻き込まれた瞬間を共感覚の能力で"何か"を見たカナン。それにより、以前アルファルドが言っていた『真の力』が目覚めたのか、今までとは逆にアルファルドを追い詰めるまで超人化しちゃいます。極限VS超人の対決は目覚めたカナンに分がありそうな状況になります。
しかし事前に決めていたのか「蛇」の手下により列車はヘリの攻撃を受けカナンは窮地に陥る・・・かと思いましたが、超人と化したカナンにはなんのその(苦笑) ヘリの攻撃を掻い潜り、アルファルドを更に追い詰めるというまさに曲芸、もとい人間業では出来ない所業を成し遂げてしまいます。元からある共感覚もそうですが、カナンの身体能力もまさに超人並みということなんでしょうねw
さて、アルファルドを追い詰めたカナンがなぜここまで超人と化したのか?マリアが爆発に巻き込まれる瞬間に”見た”ものとはなんだったのか?
それは・・・

カナン「――分かる。色が見えなくとも、マリアの優しさは伝わってくる。それが分かるのは、きっとマリアは私にとっての――"友達"だからだ」
マリアを助けたのは、逃げようとしていたユンユンその人。あの残りの時間とどうやってマリアを助けたのかはわかりませんが、その辺は空気を読んで追求しないことにして、火事場のバカ力で助けたということにしておきましょうw これでも一応ユンユンも能力者ですからね(苦笑)
そんなマリアのいつもの光が見えなくとも、「友達だから」と能力で見なくとも分かるんだと語るカナン。アルファルドはそれを鼻で笑って馬鹿にしていましたが、カナンがそれを認めることで、初めて助ける側や助けられる側という間柄が無くなった「純粋な友達」になったんでしょうね。窮地に陥って漸く理解する、なんてのはありがちな話ですが、これまでのような"輝く光"としてマリアを見るのではなく、マリアを友達として見れるようになったということなんでしょう。

カナン「――なんだ?この手応え・・・。まるで・・・"白い闇"を殴っているみたい、だ・・・」
シャム「アルファルド、お前は無敵だ。もし、個人としての欲望を持ったのなら・・・その時には訪れるだろう。――お前の新しい名を持つ意味・・・・・・"孤独"が」
一方的にカナンに殴られるアルファルド。そんなアルファルドをカナンは見ます。彼女の"白い闇"という意味を。
そしてアルファルドも思い出します。かつてシャムを殺したときに言われた、自分のアルファルドという名が持つ孤独という意味を。
その二つの意味はアルファルドがシャムを殺したときにもう心が死んでいたということ。
アルファルド自身はそれを呪縛と言っていましたが、カナンという名を捨て『アルファルド』という名前を名乗り、そしてシャムを自身の手で殺したアルファルド。そこから始まったのは、もう真っ白になったアルファルドの中にあった死んだ心。たぶんカナン以上にアルファルドはシャムに拘っていたってことなんでしょうね。シャムという人物に囚われていたのは確かにカナンとアルファルドの両名ですが、カナンはマリアや実さん、そしてサンタナやハッコーなどの人物にあったおかげで今を生きている。でも、アルファルドだけは、シャムが居たあの頃に囚われずっと心が無いまま生きていた、と、そういうことです。



カナン「――お前の心は死んだ。私は生きている。生きている者として、お前に命令する! お前をこれ以上っ死なせない!!」
アルファルド「シャム・・・お前はどこまでも私に絡み付いてくるっ。私はっ、蛇の呪縛を解き放つ!!」
戦いの末、列車から落ちようとするアルファルドを生きている者として助けようとするカナンでしたが・・・、シャムの呪縛を解き放つため、そして『カナンの名を持つのは一人だけでいい』と言わんばかりに銃を手に入れたアルファルドが向けた先は・・・カナンが助けようとする自分の腕。
・・・というのがカナンとアルファルドの対決の最後。消化不良っぽい終わりでしたが、カナン自身の止めではなく、アルファルド自身の手で終わりを迎えたというのは必然だったのかもしれませんね。銃を手にしたときにニヤリと笑いながらカナンに向けていましたが、自分の腕に向ける時には完全に無表情だったのがかなり印象的でした。
自分がすでに死んでいたということ。呪縛に囚われていたのは自分だけだったということ。それらを全て受け入れたからこその顔なんでしょうが、彼女もまた、ウーアウィルスや共感覚というモノに関わった被害者にも感じました。カナンと同じくシャムに拾われた身っぽいアルファルドでしたが、どこかで道が違えば全く別の人生歩んでそうですからね。彼女の場合は色々と囚われという名の拘りがあったせいでこんな結末になっちゃいましたが、もしかしたらカナンと一緒になって戦うって道もどこかにあったかもしれませんし。
結末は意外でもあり必然っぽい終わり方でしたが、カナンとアルファルドの確執が解けたという点は評価したいところ。ある意味じゃあっけない終わり方ですが、まぁ結局は超人には敵わないということなんでしょう。そう思っておきますw
さて、カナンとアルファルドの決着が着き、気になるのはマリアの行く末。

アルファルドに銃で撃たれ、爆発からは逃れたものの重傷を負っていたマリア。しかし、火事場の馬鹿力を発揮したユンユンのおかげで一命は取り留めました。前回の終わりでまさかの退場かと思いましたが流石にそれは無かったかw
しかしカナンはあれから姿を現さないことをマリアは嘆きます。結局はカナンと一緒に、助けられるだけじゃなく隣に居たいと願っていた思いが遂げられなかったことを。
ですが、そんなマリアに付き添っていた実や、傍に居なくともずっとマリアを感じていると言うカナンは語りかけます。
実「お互いの境遇は違えど、寄り添うことはできるだろう? 心だけ、寄り添うことは――」
カナン「どこに居たってマリアの優しさは解るから。そう・・・。どこに居たって、離れて居たって、解るから――」
隣に歩いていなくても、お互いの境遇が違えども、お互いが思う心は寄り添うことができる。例えそれが離れていても、と。
・・・なんだかこう聞いているとどこぞの恋愛話に思えちゃいますよねw 遠距離恋愛みたいに離れていてもどこに居てもお互いが思い合える、みたいなw カナンとマリアは特殊な出会いと特殊な出来事でお互いを思い合ってきましたが、これもまた一種の恋愛感情に似たようなものなのでしょうきっと。同姓だからとか俗なことは放っておいても友情の形はそれぞれですからね(苦笑
そしてクライマックス。




結局ウーアウィルスに関する記事は出さないと決めた実さん。流石に大事件なれどサンタナやハッコーと知り合ってあんな結末を見てしまったからかジャーナリストとしてはもうダメだと認識しちゃったようですw 感情移入しちゃカメラマンは務まりそうにもありませんからね。
マリアを助けたユンユンは、マリアの父の伝で薬を量産できるらしく無事バイト三昧(苦笑) またも胸に詰め物をして「らっしゃいらっしゃい」と言っている姿を見ると、心底平和だなぁと思っちゃいましたw
上海から帰国しようとしたマリアと実さんの前に現れたのは、神出鬼没なタクシードライバーことジョージさんw インパクトある彼は最後まで出ないのかなぁと思っていましたが、やはり突然に現れる彼の姿はどこかの構成員を思わせるほどの行動派ですよね。結局彼はたんなるドライバーなのか、それとも何かし関わりある人物なのか分かりませんでしたが、最後まで謎のドライバーのほうがカッコいいからいいのかもしれませんねw
一方、蛇の構成員だったカミングスがあの崩れ去るフラワーガーデンを脱出していたのか生きていて、おまけに出家していたのには驚きw リャンを思うが余りでの行動と思いますが、これもまた愛の道ってことなんでしょうね。
そして蛇の頭目であり、カナンに敗れ谷底に落ちたアルファルド。とある空港で片腕が無い描写で佇む一人の人物は顔が見えませんでしたが、彼女ならば失意になったからといって簡単には死ななかったということなんでしょう。シャムの呪縛は解け、蛇というモノから脱皮できたということなのかな(苦笑)
そして日本に帰ったマリアは、これまでの旅で撮ったカナンたちの写真を展覧会に出すことに。流石にグロなのは展示していないようですが、カナンという一人の少女の物語を写真に収め、それを伝えたいという思いがあったのでしょう。「CANAAN」という題材で伝えるは、カナンとアルファルドという二人のCANAAN。たった一つの名前の・・・とある二人の少女の物語。
――そして最後にそんな普通の少女とマリアが言う、今のカナン。相変わらず夏目をクライアントとして傭兵をやっているようですが、夏目に聞かされたターゲットは・・・"片腕が無い女"。そんな夏目の指示を笑って了解と言いながら、口に咥えたいつものスティックシュガーをポキリと折ってEND。
なんだかんだで、カナンとアルファルドはこれからも争っていきますよエンドでしたが、カナンの髪型がアルファルドのように後ろで束ねたような髪型になっていたのが、カナンらしい最後でした。カナンもアルファルドも敵対し、銃を向け合う間柄でしたが、シャムという人物を間に持ち、CANAANという名を分かち合う姉妹のようなものだったように思えます。アルファルドの最後で同じようにも書いたことですが、道が違えばお互いが信頼し合うパートナーだったかもしれません。表向きはお互いを認めないほど喧噪な二人ですが、心の奥底では信頼し、信用し合う二人、みたいにw
ということで長かったような短かった「CANAAN」という物語もこれで終了。色々と細かい謎や分からない事が未解決に終わってしまいちょっと残念ですが、終わってみればまぁいい終わり方だったのかなとも思ってしまう。特異能力銃撃アクションアニメとして見始め、気分の良いアクションシーンや物足りない描写も数多くありましたが、カナンという人物が持つ能力と人間性をきちんと表してくれた作品になっていたと思います。能力者としての絶対的で圧倒的な能力差で敵を討つ姿。容赦無い殺し方を見せる一方で、マリアという信じるべき者に拒絶され弱くなってしまう姿。そして最後には圧倒的なれど心ある姿を見せたカナン。色んな姿があり、色んな感情もある。圧倒的なほどの姿を見るとどこか殺人マシーンっぽく描かれがちですが、人としてきちんと心があり弱さも強さもあるってことを表してくれた作品なんだなと。これからのカナンがどんな形で銃を取っていくかは想像でしか描かれませんが、きっとマリアが信じるカナンという光なんだなと思っています。
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