(アニメレビュー) CLANNAD -AFTER STORY- 第23回(番外編)
CLANNAD -AFTER STORY- 第23回 「一年前の出来事」(番外編)



――進級。中庭には新しいクラス割が貼られており、
生徒たちは各々嬉しそうな表情や、面倒くさいといった表情を浮かべていた。
そんな中、
渚「……3年、D組……」
木村「おはよー古河さん」
渚「あ、木村さん。おはようございます」
木村「クラス別々になっちゃったねぇ。2年のときに同じだった子誰か居た?」
渚「…いぇ、女子は誰も…」
木村「そっかぁ…。でもすぐ友達できるよ。古河さん可愛いからっ」
渚「そ、そんなことないと思いますけど…」
新しいクラス割の中に、かつての同じクラスメイトがいなかった古河渚。
そんな渚のところに2年のときに同じクラスであった木村が声をかけてくる。
すぐ友達できるよ、そう言う彼女は渚とは別のA組。
渚を心配しては居たものの、渚を知っていたためか、そんな言葉を残してA組へと向かっていった。
そんな木村の後ろ姿を見送り、渚がまたクラス割を憂鬱そうに見つめていた…そんな時、
ドンッ


渚「わっ! す、すみませんっ」
???「あぁ、いや…」
渚の肩にぶつかっていったとある男子生徒。
渚が平謝りするのをなんの感慨もなくすごし去っていってしまった。
そんな男子生徒を、渚もまた”知らない男子生徒”として、気にも留めず、
割り振られていた自分のクラスである3年D組へと向かっていった――
...OPへ
アフターストーリー23回目。何ヶ月ぶりの渚の制服でありますw
2年から3年へと進級した渚。なんだか久々なせいもあってから新鮮味を感じるのはなぜだろうか。
ともあれ最終回後の学園編。番外編として物語は春うららかな進級時の時。
渚は3年。そして最後に渚の肩にぶつかっていったとある男子生徒である朋也は2年。
そんな渚と朋也が織り成すは、ドラマCDのもなっている「光見守る坂道で」に収録されている話。
進級時であるこの新しき春を迎えた生徒たち。
渚は新しいクラスに2年時の同じクラスメイトが居ないことへの不安を感じていたり、
朋也は悪友である春原と一緒に学園生活を満喫している…わけもなく、ただダラダラと過ごしていた。
まだ名前も顔も知らない朋也と渚。しかし二人はとある事で関係を持ってしまう。
それは良くも悪くも、いつもおかしな事を思いつく春原の仕掛けた”とある悪戯”。
そんな悪戯から始まった一つのストーリー。
不安を抱いていた渚。ダラダラと学園生活を過ごしている朋也。
そんな二人の、とある逸話の、アフターストーリー。
最後にはきっと、色んな意味で幸せな気分になっていると信じて…。
それではCLANNAD AFTER STORYの番外編をどぞー。
◇ ◆ ◇
春原「2年生になった早々、なんでこんなことしなくちゃいけないわけぇ」
朋也「そりゃエスケープに失敗したからだろ」




教室を抜け出そうとして、新しいクラスで委員長になった杏に見つかり、
抜け出そうとした罰なのだろう。朋也と春原は新入生歓迎会の看板作りなどを作業にあてられていた。
春原「ぁー納得いかねぇ」
杏「納得いかないのはこっちよっ! なんだって私があんた達を見張らなきゃいけないわけっ」
朋也「見逃してくれればよかったじゃんっ。お前が僕らの邪魔するからこんなことになっ、うわっ」
杏「そー言うのをねぇ、逆恨みっていうのっ。知らないなら頭蓋骨開けて
脳みそに直接捻じ込んであげましょうかぁっ」


新しいクラスになって委員長にさせられたということもあってか、
新入生歓迎会の説明を抜け出そうとした朋也と春原をしょっぴいた杏。
文句を言う春原に対して、未だ名前も殆ど知らないというのに、臆することなく挑む杏。
そんな杏に対して、朋也も面倒ごとは嫌いと言い、さっさと終わらせようと黙々と作業をしていた。
そんな朋也に杏は、
杏「あんた、名前なんだっけ?」
朋也「…岡崎朋也。お前は?」
杏「不良に教える名前はないわ」
朋也「こっちが名乗ったんだからお前も教えろよっ」
杏「いやっ、馬鹿とお近づきになりたくないから」
朋也「…いい性格してんなお前…」
顔も殆ど初合わせにも関わらず、不良と呼ばれている朋也たちにも臆さない杏。
朋也もまた、そんな杏に対して如何ともしがたい印象を抱いていた。
そんなとき、
春原「そ~…」
杏「あっ、こらまたあんたっ」
朋也と杏が言い争っている間に逃げようと思ったのか、春原は抜き足差し足でその場を去ろうと
していたものの、すぐさま杏に見つかり腕を掴まれた…のだがっ
ガッ ガラガラガラっ

慌てていたのか、春原は立てかけていた看板の板に足を取られ、
それがその場に居た春原と杏に落ちてきそうになる…そんな所を
朋也「ぁっ馬鹿っ」

咄嗟に落ちてくる看板にあたらないように杏を引っ張り込む朋也。
そのおかげで看板の下敷きになったのは無事?に春原のみになり、
杏は朋也に助けられる形となった。


杏「…ちょ、ちょっとくっつかないでよっ」
朋也「助けてやったのにそりゃないだろっ」
春原「…ていうか、僕は助かってないんですが…」
朋也に抱かれる形に近い助け方をされ、頬を染める杏。
しかしこれが、朋也と杏を結ぶ最初の出会いの形にもなっていたのであった。
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(管理人コメント)
頬染め杏がなんかいい感じっ。今話の中心は渚のドラマCDである光坂エピソードなのですが、
要所でこんな感じの杏のエピソードも入る感じになっていきます。
渚だけだと流石に尺が物足りないでしょうからねw
渚は相変わらず最初からこんな感じですが、
杏はきっとこの出会いからツンデレラーになったのだと言っても過言では(ry
あと久々に春原の「ひぃっ」が聞けて満足満足(苦笑
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杏「お礼を言っていいか微妙だけど一応礼は言っておくわ。
私、藤林杏。一年間同じクラスだけど、あまり世話やかせないでよ」
朋也「藤林? たしか隣のクラスにも藤林ってやつが」
杏「それ双子の妹っ。紛らわしいから私のことは杏でいいわ。じゃあね」


春原「ヘンなのと知り合いになっちゃったね」
朋也「たぶん向こうもそう思ってるだろうな」
作業が終わったのか帰り道を一緒にする3人。
杏は助けてもらったということもあり自分の名前を名乗り、
双子の妹が居ることを伝えるとそのまま一人で岐路についていった。
そんな杏のことを見送った春原は思わず「ヘンなヤツ」と呟いていたものの、
朋也もまた、逆に自分達のほうがヘンなヤツらと思われているだろうと呟いていた。
…
渚「ただいまです」
秋生「おお、お帰り。どうだった新しいクラスは」
渚「誰とも喋れなくてしちょっと寂しかったです」


学校から帰った渚は今日のクラス割について秋生に話すものの、
それが実りでないものと分かると、秋生は渚のためにとある秘訣を伝授する…のだが、
秋生「あ、もしもしオレだよオレ。あんたの息子の渚だよぉ。
ちょっと事故っちゃって困ってるんだよねぇ…って!食らい付いていけよっ!」
渚「それなんか違います」
秋生「それぐらいの勢いが必要だってこったよ」
渚「2年のときもお友達ができるのすごく時間がかかったんです」
秋生「よし、とっておきの秘策を伝授してやろう。先生のことを間違えてお母さんって呼んで恥じかくことあるだろ?
それを応用してだな。先生を”ウルトラの母”って呼ぶんだよっ。すると皆が噂を始めるんだ。

『古河さんってもしかしてウルトラ関係の人ぉ?』
『変身できるのかしらぁ?』
『聞いてみよっかぁ? ねぇねぇ古河さんお昼一緒に食べない?』」
渚「それ難易度が高いと思います」
秋生の秘策は先生をウルトラの母と間違えて呼ぶというかなり高度なネタであった(笑
流石の渚もそれにはすぐさま同意できず、きっかけの一つとして気に留めるほどであった。
ちなみに、いつもの如く秋生が自分のネタを渚に受け入れられないと分かると、
早苗の作ったパンをネタにし、町を走り回ったのは言うまででもない…




…
先生「明日の入学式の段取りを説明します。まず、2,3年生が体育館に着席し…」


翌朝。学校では明日に迫った入学式で在校生はどのようにするのか説明がされていた。
そんな中、渚は担任の先生の説明を聞きながら、先日の秋生のきっかけを思い浮かべ…
渚「っ! ウルトラの母っ、質問でーすっ」


生徒「古河さんってウルトラ関係の人っ!?」
生徒「かっこいっー」
生徒「変身してみせてっー」
渚「あぁっ、私ってば間違えちゃいました。ドジな子でごめんなさい。てへっ」
生徒全員「あははははっ」
渚の一言でクラスメイトに笑いの渦を作り一躍渚は人気者に……なるわけもなく、
渚「はっ!?」


秋生のきっかけを聞いていたためか、そんな”妄想”をしてしまった渚。
こんなことできる訳ないと思ってか、渚は頭をぶんぶんと回しながら、先生の質問を聞いていた。
そんな渚の仕草を、とある女子生徒が見つめる中で…。
…


杏「こいつはまたっ。起きなさい岡崎っ、4時限目もう始まるわよっ」
堅苦しい授業に出ていられないとばかりに中庭で昼寝をしていた朋也。
そんな朋也を委員長としてなのか、それとも別の意味があってなのか、
杏は寝ている朋也を起こそうとするの…だったが、


杏「ん…、まぁかっこいいほう、よね。彼女とか居るのかしら…」
ゆすっても起きない朋也の顔を見て感慨深そうにそう呟く杏。
そんな風に寝ている朋也の顔を見つめていた杏であったが、
春原「岡崎っ!あぶなーーーいっ!!」
杏「わっ!!」


杏「す、春原っ、何よっ!?」
春原「そっちこそ何してるんだっ。寝ている岡崎の息の根を止めようとっ…それともっ、
男と女の関係的な意味で襲おうとしてたのかっ!?」
杏「そ、そんなわけないでしょっ!」
春原「ふふ~ん、ほんとにぃ?『意外と見られる顔してるわねぇ』とか思ったんじゃないのぉ?」
杏「(くっ、馬鹿丸出しに見えて案外鋭いっ)」
寝ている朋也を起こそうとしたところに現れた春原。
朋也に近づく杏を色んな意味で勘違いしているものの、その中には杏自身が思っていたこともあり、
杏は図星を指されたこともあってか顔を赤らめていた。
朋也「うるせぇな!なんだよ…」
そんな二人のやり取りもあってか起きてしまう朋也。
しかし、春原はそんな朋也にすぐさま先ほどの杏がしていたことを告げ口しようとし…たのだが、
春原「あぶなかったんだぞっ。もう少しで男と女の関係的に、ぶべらっ!」


杏「記憶の抹消、完了」
スンでのところで春原をこぶし一発で吹っ飛ばす杏。
これが記念すべき?春原吹っ飛ばしの第一発目となったのだった。
…
そんな各々の出来事があった、放課後。


木村「古河さんー」
渚「ぁ、木村さん」
木村「良かったぁ間に合って。古河さん一人?」
渚「ぁ…はい」
木村「そっか…。この子クラスで仲良くなった子。これから服見に行くんだけど、古河さんもどう?」
渚「でも、道草はいけないことですし…」
木村「いまどきそんなこと気にしてる人なんていないって。ほら、いこ」
渚「はぁ…」
放課後になりこれから帰ろうという渚に声をかけてきたのは、かつてのクラスメイト。
木村はクラスで仲良くなった女子生徒と服を見に行くということで渚を誘い、
渚もしぶってはいたものの、流れに乗るようについていくことになった。


木村「わぁ、かわいいじゃん」
女子生徒「ほんと、古河さんよく似合うっ」
渚「あうう、すごくドキドキしますっ」
校則で違反されているということもあり、こんな風に寄り道をしたことがなかった渚は、
木村たちに勧まれるままあれよあれよと色々な服を着せられていた。
そんな渚に服を次々と着せていった木村は、ふと友達の耳に口を寄せ何かを言ったあと…
木村「古河さんっ!先生が見回りにきたっ!私たち逃げるからあと宜しくっ」


渚「ええっ!ま、待って下さいっ困りますっ。
わ、私、あ、あのっ、宜しくって言われてもっ」


渚「先生っ、ごめんなさいっ!……ぇ?」
木村「ふふっ、嘘っ」
それは木村の考えたちょっとした悪戯だった。
かつてクラスメイトであった木村は渚がどんな人物か知っていたので、渚の面白い面を
からかっていたと同時に、渚の人柄をクラスの人たちにも知ってもらいたいという気持ちもあった。
…そんな学校での出来事を、渚は帰ってから秋生に話すと…

秋生「狭めぇ教室に30人もひしめいてんだから1人ぐらい気の合うやつもいんだろ。
廊下ですれ違ってるやつの中にだって一生の友達とか、
かけがえの無い存在のやつだっているかもしれねぇぞ。
だが、動き出さなきゃ永遠に赤の他人だ」
相変わらずクラスでは一人だという渚に秋生はそんな言葉を言う。
自分で動かない限りは永遠に一人。でも動き出せばかけがえの無い人にだって出会えると。
…しかし、そこだけなら美談で終わったものの、渚にどう動けばいいか聞かれると…、
秋生「そこでこれだっ」

秋生「この中に早苗の作ったパンが混ざってる。これをクラスの連中に配って
サプライズを楽しむんだっ。パーティでよくある悪戯企画よっ。
これで盛り上がること間違いなしっ! げげっ!!」
早苗「私のパンは…私のパンは…」




早苗「サプライズを楽しむものだったんですねっーー」
秋生「オレは、だいふひはーーっ」
渚「……はぁ」
またも相変わらず早苗の作ったパンをジョークに話を盛り上げる秋生。
そして毎度ながら秋生の言葉で町に繰り出す早苗。
秋生が何十個ものパンを口に詰め早苗を追いかける中、
渚は自分のこれからのことを思い、小さくため息をつくのであった。
…
そんな夜の藤林家。


椋「スペードの6とハートの8、あとスペードの9…。6と9が合体して”8”の字になるってことで…」
杏「あんたの占いおもいっきり自己流よね、相変わらず」
椋「お姉ちゃん!明日誰かに告白されるよっ」
杏「こ、告白っ?」
椋「好きですって言われるみたい。誰か素敵な男の子に」
杏「…ん」
…
そんな夜の春原の寮。
春原「やっぱさ、僕たちの恐ろしさを見せ付けておかないといけないと思うんだよね」


そう言って春原が朋也に見せてものは、春原いわく「頭脳的な戦略」。
『愛しの藤林杏さまへ
こないだ一目ぼれをしたので
愛のこくはくをしたいので
おひるにきゅう校舎のしりょうしつ
まできてください。
んじゃそういうことで』
春原「明日それをあいつの下駄箱にいれとくのさ。で、ドキドキしてるところを
大笑いしながら観察するんだよっ」
いわゆるそれは悪戯のラブレターということで、春原はそれで杏を誘い出し、
告白されるという姿を隠れてみながら楽しむということだった。
朋也はその春原の作ったラブレターを見て「こんなアホなラブレターは初めて見た」と
呆れていたものの、いつものように楽しそうだという理由で付いていくことになったのだった…。
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ここでAパート終了。
春原は相変わらずのアホでしたの巻(笑
まさに頭の悪いラブレターで私もあんなものは初めて見ましたよ。
あんな文章で騙せるものかなぁと思いましたが…まぁ結果は後半のお楽しみにw
Aパートの見所は…秋生と早苗の変わらない夫婦コントも久々に良かったですが、
やはり眠っている朋也へ近づいた杏が、春原に図星を指され赤くなっていたところですかね。
馴れ初めが助けてもらったところから始まり、寝ている顔をかっこいいと思う杏が、
このあとの学園生活で少しずつ気持ちに気付いていくってことになるんでしょうね。
この時点ではまだ朋也や春原の名を苗字で呼んでいるのでまだあまり馴染み無い感じですが、
恐らくはここから数ヶ月でドラマCDのような展開になっていくのでしょうねw
その展開をアニメで見たかったとは思うものの、まぁ少しだけでもやってくれたことに感謝を。
ということでAパートは春原の陰謀の始まりで締め。
後半のBパートは…まぁお約束な展開になりますのでお楽しみに(苦笑
ではではそのまま続きより後半Bパートをどぞー。
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そして、翌日の新入生歓迎会の日。


椋「じゃ、私日直だから先行くね」
杏「うん、またあとでね」
いつもの毎日のように姉妹で登校してきた杏と椋。
先に行くという椋を見送り、杏は自分の下駄箱に手をかけた…その中にはっ


杏「愛しの藤林杏さま…って、まさかっ!椋の占いどおりっ!?」
下駄箱に入っていたのは一通のラブレター。
杏の頭には夕べの椋の言葉が蘇る。「素敵な男の子に告白される」と…。
しかしそれは、案の定、春原が仕掛けた悪戯ラブレター。


春原「そわそわしちゃって、可愛いとこあんじゃんっ」
朋也「絶対に悪趣味だと思うぞ…」
手紙を見て慌てふためる杏を覗き見る朋也と春原。
ここから春原の頭脳大作戦が決行されようとしていた。
一方、渚はと言うと、新入生が学園に入場される中、渚は一人教室に入り席に着こうとすると、
女子生徒「ほら、あの顔の丸い子あれに似てない?前に流行ったマスコットキャラクターっ」

とある女子生徒が入場してくる新入生の顔から”あるマスコットキャラクター”を思い浮かべていた。
しかし、本人にもその友達にも名前が出てこないという状況になっていた。
渚はそれを見て自分の好きなキャラクターであったこともあり声をかけようとする…も、
渚「あ、あの、それっ」




先生「はーい、それじゃ体育館に移動しますよー」
渚がちょうど声をかけようと思った矢先に、先生から体育館に集まるようにと声がかかってしまう。
もちろん先生の言葉に先ほどまでキャラクターの話をしていた生徒らは体育館へと移動していき、
渚が声をかけ、きっかけを作るということはできなくなってしまった。
そんな声をかけれず落ち込む渚の姿を、とある女子生徒は静かに見つめていた…。
…
そして始まった入学式。




校長先生による新入生への言葉が壇上から流れる中、
新入生の中には、仁科や杉坂。また有紀寧などの姿があった。
そんな中、2年生である朋也は面倒くさそうな顔で出席し、
その隣の春原は堂々と眠りこけていた。
そんな春原の様子を、委員長である杏はそわそわした顔で監視していた。
そして、入学式が終わり、あとは下校という時間になった…のだったが、


杏「(やだ、まさか私期待してるのっ!?)」
頬を染めながら早歩きで資料室へと向かう杏。
それは理路整然とした表情ではなく、手紙を出した相手をどこか期待している表情でもあった。
そして、手紙で指定された資料室についた杏は、静かに戸を開け中に入った…のだが、


杏「…都合が悪くなったので屋上に来てください…」
そこには誰も居らず、黒板には「屋上に」という書置きがあっただけであった。
杏はその指定された屋上へと今度は足を運んだ…のだったが、


杏「…すみません。やっぱり体育用具入れの倉庫にします…」
屋上でもまたも場所を指定してする書置きが貼られていた。
杏「なんなのよ、もうっ!」


指定されたからには行かないと、と思っているのか、律儀にその場所に向かう杏。
そして、そんな杏の様子を、朋也と春原はまさに高いところから傍観していた。
朋也「いいかげん止めたほうがいいって」
春原「なーんでさ。こんな面白い見もの中々ないぜぇっ」
止めたほうがいいと朋也は忠告するも春原は聞く耳は持たないとばかりに楽しんでいる様子。
しかもただ見ているだけでなく追いかけながら楽しむということになり、あとを追うことに。
渚「…ウルトラの母っ…。ウルトラの…母っ」


一方、中庭では一人で口癖をしつつあんぱんを食べている渚。
そんな渚の横を、先ほど指定された場所へと走っていく杏。


朋也「もうよそうぜ。いくらなんでもやりすぎだ」
春原「まだまだこれからじゃんっ。先回り先回りーっ」
そんな杏の後ろをついていく朋也と春原。
指定する場所へ先回りし、次々と場所を変えていく寸法であった。
渚はそんな走っていく3人を目で追っていったものの、知らない生徒ということもあり、
また一人であんぱんを食べはじめていた…。
朋也「ほんとに次で最後にしろよ」
春原「わかってるわかってる。えーと、『やっぱり都合が悪くなったので今度は』…。
今度はどこにしようかなぁ…」

次の指定の場所に来ていた朋也と春原。春原は次の指定場所を決めかねていて、
場所をどこにしようか悩んでいると…、後ろから声が聞こえてきて…
???「地獄で待ってます、なんてどうかしらぁ♪」
朋也「地獄?」
春原「おおっ、ナイスアイディーア!なんか恐ろしげでいい感…じ…」


杏「気に入っていただけて嬉しいわっ!!」
朋也「っ!!」
春原「ひいいっ!!」
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(管理人コメント)
案の定というかやっぱりというか「春原ならばこうなる」のを地でいってくれてよかったw
告白うんぬんは杏のドラマCDでも出てくるところですが、
もともとの話の流れが渚の話なのでちょっと最後の結末が違うぐらい。
杏の光坂のだと「私のことは杏でいいわ」や「お風呂で椋と話している内容」はほぼ一緒。
告白も椋の占いでこのアニメの流れのようになりますが、流石に同一ということはなく、
校舎の中を杏が走り回る、なんて描写はアニメオリジナルになりましたね。
冒頭で渚と朋也が肩をぶつけた場面、
渚が中庭であんぱんを食べているときに杏や朋也が走って場面などなど、
どこか「本編を見ている人にとってはニヤリとする」場面がちらほらとありました。
このときはまだ顔見知りにもなっていないキャラクターが出会うとどうなるか。
そんな場面を持ち込んだ前半。個人的にこういった偶然の出会いみたいなのって結構好きですw
さて、そんな杏の天罰を喰らった朋也と春原がまたもや悪戯を仕掛けることになります。
それは渚のドラマCDの最後と同じなのですが…さて、どうなるかはそのまま続きをどぞっ。
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杏にこてんぱんにやられた朋也と春原。
教室を抜け出したあとのように二人は校庭でなにやら作業をしており…

朋也「で、なんでまた俺達こんなことしてるんだよ」
春原「この悔しさを新入生にぶつけてストレス解消するんだよっ」
朋也「八つ当たりかよ…」
今度は同級生ではなく、やられた悔しさをぶつけるために新入生を餌食にした春原。
そのためになにやら作っているのは、とある大きなくす球。


春原「なんて書こうっかなー♪」
紐に吊るされた紙に「誰か引いておもしろいよ」と書かれたそれを引くと、
中の紙が出てくるという寸法らしいそのくす球。
春原は出てくる紙の文句を考えていた…のだったが、
春原「『春原、岡崎。仲良しコンビ by夜露死苦』なんてどおー?」
朋也「突っ込みどころがいつくかあるがとりあえずやめてくれ」
春原「じゃあ、『陽平、朋也。二人は最高 by夜露死苦』」
朋也「とりあえずbyの前後逆だからな」
春原「じゃあ…」

春原「『春原、岡崎、仲良しコンビ&ヨーロピアン・エクストリーム・アリロニング・フィーチャリング光坂ブラザーズ。by夜露死苦』にしようっ」
朋也「めちゃくちゃ暑苦しいな…」
春原「だったらお前がかけよっ」
朋也「これ(くす球)が割ると”アレ”が落ちてくるんだよなぁ」
春原「あぁ、高校生活が甘くないってことを体に教えてやるのさっ」
朋也「じゃ、俺が言えるのはこれだけだ…」
そういって朋也は春原に渡された中のタスキに字を書いていった…。
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(管理人コメント)
スレでも話題になったらしいですが、
「エクストリーム・アイロニング」って実在する競技らしいですねw
■エクストリームアイロニングジャパン EIJ
■今日もやられやく 『CLANNAD AS』番外編に出てきたエクストリーム・アイロニングは実在するスポーツ
■エクストリーム・アイロン掛け - Wikipedia
”アイロン掛けの目的をほとんど無視して、スキューバ・ダイビングをしながら行うこともある”
聞くだけならアホな競技かと思うけど、意外に世界中で行われてて吃驚仰天だったりw
オリンピックの提案や世界記録樹立とか、本当に世界は広いんだなぁと思った瞬間(苦笑
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そうして、朋也と春原の作ったくす球が仕掛けられた…のだが、


女性生徒「なぁに、アレ…」
男子生徒「見るからに怪しいよなぁ」
あからさまに怪しい代物に、誰も見るだけで触ろうともしていなかった。

春原「誰も引っかからないねぇ…」
朋也「あんなもんに引っかかるようなやつが居たらアホだぞ」
春原「くそぅ、あいつら僕の頭脳を上回ったってことかよっ」
朋也「つーか、お前一番下だから」
春原並みにアホな代物は誰も彼も見向きもせず、
朋也はどうでもよく、春原は悔しがりながら木陰から見守っていた…のだったが、
春原「お、おいっ」
朋也「ん?」


朋也「一年か?」
春原「ワッペンが青だ。3年の先輩だろ」
二人が作ったくす球を見つめる女子生徒。
今まで誰も見向きもしなかったことに固唾を呑んで見守っていると…


その女子生徒はぶら下がっている紙を掴み、そのまま引っ張っていきっ!
(ここからはスローモーションだと思ってご鑑賞下さい(笑))







ゴインッ!
渚「んあっ!」
紙を引いた女子生徒の頭に落ちてきたのは金ダライ。
その金ダライが頭に直撃した女子生徒は、そのまま気絶してしまったのだった。


春原「おい、岡崎…」
朋也「あぁ……アホな子がいた…」
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(管理人コメント)
ゴインッ(笑)
ドラマCDだと動きある形で表現されていないので、アニメでここまで再現してくれたのは嬉しいw
渚が紐を引っ張ってから金ダライが落ちてきて頭にぶつかる。
それだけをあそこまでスローでやってくれた京アニには万歳三唱したいですね(苦笑
とりあえず、渚はずっとアホな子で居て欲しいと願いたいw
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女子生徒「ぁ、古河さん、大丈夫?」
渚「ぁ、はい。ちょっと頭が痛いですけど」
タライの衝撃で気絶した後、保健室で目を覚ました渚。
目を覚ました渚の傍には見覚えあるクラスメイトがいた。
女子生徒「誰かの悪戯だったんだって。私もすぐ後ろに居たんだけドリフみたいで笑っちゃった。
ぁ、ごめんね」
渚「ぁ、いえ。全然気にしないです」
女子生徒「私、前から古河さんと話してみたかったんだ。
木村さんから古河さんって素敵な人だよって聞いてたから」
渚「木村さん、から…」
女子生徒「嬉しいなぁ。やっときっかけが出来て。
良かったらこれから仲良くしてくれる?」
渚「ぁ、はい。でもあの…私…」
かつて渚のクラスメイトであった木村から自分のことを聞いていたという女子生徒。
そんな相手から望んでいたきっかけを求められ友達になって欲しいと頼まれるも、
渚はどこか唐突であったため戸惑っていた。
…しかし、ふと、先ほど自分の頭に落ちてきたくす球を見て、渚はこう答えた。


渚「こ、こちらこそ、宜しくお願いしますっ」
女子生徒「いいえ、こちらこそっ」
そんなきっかけでようやく笑顔になる渚と、クラスで初めての友達。
出会いはおかしな始まりになったけれども、大事なきっかけであることには変わらなかった。
二人の笑い声は、笑顔のまま、響き渡っていた…。
…そんな夜の藤林家。

杏「はぁ~、幼稚園の先生ってこんなに疲れるもんなのかなぁ…」
椋「何かあったの?」
杏「クラスで迷惑ばっかかけるやつらが居てさぁ。毎日毎日大変なのよ」
椋「でもお姉ちゃん全然嫌そうな顔してないよ?」
杏「…まぁ、嫌じゃない…かな」
クラスで委員長ということ。そして、クラスメイトである”迷惑をかけるやつら”を相手に、
杏は大変な思いをしながらも、どこか楽しげに新しい春を楽しんでいた…。
…そんな夜の春原の寮。

春原「んふふっ」
朋也「今度はなんだよ?」
春原「ラブレター作戦第2弾。文面に趣向を凝らして
新入生が一目ぼれしたって設定で攻撃するんだよっ」
朋也「…はぁ、つくづく暇だよなぁ、俺達…」
…そんな夜の古河パン。


渚「初めてお話したんですけど、とっても親切で楽しい人でした」
早苗「良かったですねっ」
渚「はいっ。でもこれのおかげです」
秋生「そいつがくす球の中身か?」
渚「はい。記念に持ってきてしまいました。
これのおかげで思い切ってお話する勇気がでたんです」

『この先の困難に負けずにがんばれ by夜露死苦』
渚「『この先の困難に負けずにがんばれ』。
…ありがとうございます。難しい名前の人…」

......おしまい
■23話を終わってみて
って、これで終わりですかっwww
そんな声を出さずにはいられない最後で飾ったのは金ダライと渚(笑
全体的に見れば殆どがドラマCDの部分ではありましたが、
途中で述べたように要所要所でオリジナルな描写をしていたので、
ドラマCDの内容をしっていても楽しませてもらえた番外編でありました。
欲を言えばもうちょっと最終回後ということではっちゃけでも良かったんじゃないか、
そんな風にも思えたんですが、まぁこれぐらいな妥当なところで軟着陸がベストか。
ドラマCDと言えば今回の内容は大筋が渚で。
そして補完的な意味を付加して杏シナリオも併せた内容になっていました。
CLANNADという物語自体の大筋が渚なので、渚シナリオを持ってきたというのは分かりますが、
杏のシナリオを持ってきたというのはファンに対してのサービスだったりして(苦笑
まぁそれは冗談にしても、杏ならば、渚シナリオとそこまで矛盾が生じる場面ではないので、
渚+杏の1年前の出来事、として今話を作ったのでしょうね。
ドラマCDでもどちらも一年前の出来事として謳っていますし。
そんな、笑いあり。むしろ笑いに始まり笑いで終わった番外編。
最終回後ということでなんだか奇妙な感覚でしたが、
終わってみれば良かったと思える最後でした。
まさかあの金ダライで「おしまい」とは思いもしませんでしたけど、ね(苦笑
そんなところで次回予告。ついにアフター最後の話数になります。
~次回予告~
CLANNAD -AFTER STORY- 第24回 「緑の木の下で(総集編)」























次回は総集編。夕焼けの校庭で笑顔を見せる渚を見たら、
また1期から見たくなったと思ったのは私だけじゃないはず。うん、きっとそうだw
しかし、こうしてみると登場人物(人じゃないのも居るけど)って結構多いんだなぁ。
ここで見るだけでも20人と2匹。
あとはこれにサブキャラとかを入れるともっとなるわけだし。
それに主役でもある朋也と汐も入るわけだから大したもんです。
総集編がどういった感じの編集になるのか分かりませんが、
思い返したい場面とかを十二分に堪能できるような回にしてほしいなぁ。
特に春原成分をたっぷり多めで(苦笑
だって人生の半分以上は春原で出来ているって誰かg(ry



――進級。中庭には新しいクラス割が貼られており、
生徒たちは各々嬉しそうな表情や、面倒くさいといった表情を浮かべていた。
そんな中、
渚「……3年、D組……」
木村「おはよー古河さん」
渚「あ、木村さん。おはようございます」
木村「クラス別々になっちゃったねぇ。2年のときに同じだった子誰か居た?」
渚「…いぇ、女子は誰も…」
木村「そっかぁ…。でもすぐ友達できるよ。古河さん可愛いからっ」
渚「そ、そんなことないと思いますけど…」
新しいクラス割の中に、かつての同じクラスメイトがいなかった古河渚。
そんな渚のところに2年のときに同じクラスであった木村が声をかけてくる。
すぐ友達できるよ、そう言う彼女は渚とは別のA組。
渚を心配しては居たものの、渚を知っていたためか、そんな言葉を残してA組へと向かっていった。
そんな木村の後ろ姿を見送り、渚がまたクラス割を憂鬱そうに見つめていた…そんな時、
ドンッ


渚「わっ! す、すみませんっ」
???「あぁ、いや…」
渚の肩にぶつかっていったとある男子生徒。
渚が平謝りするのをなんの感慨もなくすごし去っていってしまった。
そんな男子生徒を、渚もまた”知らない男子生徒”として、気にも留めず、
割り振られていた自分のクラスである3年D組へと向かっていった――
...OPへ
アフターストーリー23回目。何ヶ月ぶりの渚の制服でありますw
2年から3年へと進級した渚。なんだか久々なせいもあってから新鮮味を感じるのはなぜだろうか。
ともあれ最終回後の学園編。番外編として物語は春うららかな進級時の時。
渚は3年。そして最後に渚の肩にぶつかっていったとある男子生徒である朋也は2年。
そんな渚と朋也が織り成すは、ドラマCDのもなっている「光見守る坂道で」に収録されている話。
進級時であるこの新しき春を迎えた生徒たち。
渚は新しいクラスに2年時の同じクラスメイトが居ないことへの不安を感じていたり、
朋也は悪友である春原と一緒に学園生活を満喫している…わけもなく、ただダラダラと過ごしていた。
まだ名前も顔も知らない朋也と渚。しかし二人はとある事で関係を持ってしまう。
それは良くも悪くも、いつもおかしな事を思いつく春原の仕掛けた”とある悪戯”。
そんな悪戯から始まった一つのストーリー。
不安を抱いていた渚。ダラダラと学園生活を過ごしている朋也。
そんな二人の、とある逸話の、アフターストーリー。
最後にはきっと、色んな意味で幸せな気分になっていると信じて…。
それではCLANNAD AFTER STORYの番外編をどぞー。
◇ ◆ ◇
春原「2年生になった早々、なんでこんなことしなくちゃいけないわけぇ」
朋也「そりゃエスケープに失敗したからだろ」




教室を抜け出そうとして、新しいクラスで委員長になった杏に見つかり、
抜け出そうとした罰なのだろう。朋也と春原は新入生歓迎会の看板作りなどを作業にあてられていた。
春原「ぁー納得いかねぇ」
杏「納得いかないのはこっちよっ! なんだって私があんた達を見張らなきゃいけないわけっ」
朋也「見逃してくれればよかったじゃんっ。お前が僕らの邪魔するからこんなことになっ、うわっ」
杏「そー言うのをねぇ、逆恨みっていうのっ。知らないなら頭蓋骨開けて
脳みそに直接捻じ込んであげましょうかぁっ」


新しいクラスになって委員長にさせられたということもあってか、
新入生歓迎会の説明を抜け出そうとした朋也と春原をしょっぴいた杏。
文句を言う春原に対して、未だ名前も殆ど知らないというのに、臆することなく挑む杏。
そんな杏に対して、朋也も面倒ごとは嫌いと言い、さっさと終わらせようと黙々と作業をしていた。
そんな朋也に杏は、
杏「あんた、名前なんだっけ?」
朋也「…岡崎朋也。お前は?」
杏「不良に教える名前はないわ」
朋也「こっちが名乗ったんだからお前も教えろよっ」
杏「いやっ、馬鹿とお近づきになりたくないから」
朋也「…いい性格してんなお前…」
顔も殆ど初合わせにも関わらず、不良と呼ばれている朋也たちにも臆さない杏。
朋也もまた、そんな杏に対して如何ともしがたい印象を抱いていた。
そんなとき、
春原「そ~…」
杏「あっ、こらまたあんたっ」
朋也と杏が言い争っている間に逃げようと思ったのか、春原は抜き足差し足でその場を去ろうと
していたものの、すぐさま杏に見つかり腕を掴まれた…のだがっ
ガッ ガラガラガラっ

慌てていたのか、春原は立てかけていた看板の板に足を取られ、
それがその場に居た春原と杏に落ちてきそうになる…そんな所を
朋也「ぁっ馬鹿っ」

咄嗟に落ちてくる看板にあたらないように杏を引っ張り込む朋也。
そのおかげで看板の下敷きになったのは無事?に春原のみになり、
杏は朋也に助けられる形となった。


杏「…ちょ、ちょっとくっつかないでよっ」
朋也「助けてやったのにそりゃないだろっ」
春原「…ていうか、僕は助かってないんですが…」
朋也に抱かれる形に近い助け方をされ、頬を染める杏。
しかしこれが、朋也と杏を結ぶ最初の出会いの形にもなっていたのであった。
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(管理人コメント)
頬染め杏がなんかいい感じっ。今話の中心は渚のドラマCDである光坂エピソードなのですが、
要所でこんな感じの杏のエピソードも入る感じになっていきます。
渚だけだと流石に尺が物足りないでしょうからねw
渚は相変わらず最初からこんな感じですが、
杏はきっとこの出会いからツンデレラーになったのだと言っても過言では(ry
あと久々に春原の「ひぃっ」が聞けて満足満足(苦笑
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杏「お礼を言っていいか微妙だけど一応礼は言っておくわ。
私、藤林杏。一年間同じクラスだけど、あまり世話やかせないでよ」
朋也「藤林? たしか隣のクラスにも藤林ってやつが」
杏「それ双子の妹っ。紛らわしいから私のことは杏でいいわ。じゃあね」


春原「ヘンなのと知り合いになっちゃったね」
朋也「たぶん向こうもそう思ってるだろうな」
作業が終わったのか帰り道を一緒にする3人。
杏は助けてもらったということもあり自分の名前を名乗り、
双子の妹が居ることを伝えるとそのまま一人で岐路についていった。
そんな杏のことを見送った春原は思わず「ヘンなヤツ」と呟いていたものの、
朋也もまた、逆に自分達のほうがヘンなヤツらと思われているだろうと呟いていた。
…
渚「ただいまです」
秋生「おお、お帰り。どうだった新しいクラスは」
渚「誰とも喋れなくてしちょっと寂しかったです」


学校から帰った渚は今日のクラス割について秋生に話すものの、
それが実りでないものと分かると、秋生は渚のためにとある秘訣を伝授する…のだが、
秋生「あ、もしもしオレだよオレ。あんたの息子の渚だよぉ。
ちょっと事故っちゃって困ってるんだよねぇ…って!食らい付いていけよっ!」
渚「それなんか違います」
秋生「それぐらいの勢いが必要だってこったよ」
渚「2年のときもお友達ができるのすごく時間がかかったんです」
秋生「よし、とっておきの秘策を伝授してやろう。先生のことを間違えてお母さんって呼んで恥じかくことあるだろ?
それを応用してだな。先生を”ウルトラの母”って呼ぶんだよっ。すると皆が噂を始めるんだ。

『古河さんってもしかしてウルトラ関係の人ぉ?』
『変身できるのかしらぁ?』
『聞いてみよっかぁ? ねぇねぇ古河さんお昼一緒に食べない?』」
渚「それ難易度が高いと思います」
秋生の秘策は先生をウルトラの母と間違えて呼ぶというかなり高度なネタであった(笑
流石の渚もそれにはすぐさま同意できず、きっかけの一つとして気に留めるほどであった。
ちなみに、いつもの如く秋生が自分のネタを渚に受け入れられないと分かると、
早苗の作ったパンをネタにし、町を走り回ったのは言うまででもない…




…
先生「明日の入学式の段取りを説明します。まず、2,3年生が体育館に着席し…」


翌朝。学校では明日に迫った入学式で在校生はどのようにするのか説明がされていた。
そんな中、渚は担任の先生の説明を聞きながら、先日の秋生のきっかけを思い浮かべ…
渚「っ! ウルトラの母っ、質問でーすっ」


生徒「古河さんってウルトラ関係の人っ!?」
生徒「かっこいっー」
生徒「変身してみせてっー」
渚「あぁっ、私ってば間違えちゃいました。ドジな子でごめんなさい。てへっ」
生徒全員「あははははっ」
渚の一言でクラスメイトに笑いの渦を作り一躍渚は人気者に……なるわけもなく、
渚「はっ!?」


秋生のきっかけを聞いていたためか、そんな”妄想”をしてしまった渚。
こんなことできる訳ないと思ってか、渚は頭をぶんぶんと回しながら、先生の質問を聞いていた。
そんな渚の仕草を、とある女子生徒が見つめる中で…。
…


杏「こいつはまたっ。起きなさい岡崎っ、4時限目もう始まるわよっ」
堅苦しい授業に出ていられないとばかりに中庭で昼寝をしていた朋也。
そんな朋也を委員長としてなのか、それとも別の意味があってなのか、
杏は寝ている朋也を起こそうとするの…だったが、


杏「ん…、まぁかっこいいほう、よね。彼女とか居るのかしら…」
ゆすっても起きない朋也の顔を見て感慨深そうにそう呟く杏。
そんな風に寝ている朋也の顔を見つめていた杏であったが、
春原「岡崎っ!あぶなーーーいっ!!」
杏「わっ!!」


杏「す、春原っ、何よっ!?」
春原「そっちこそ何してるんだっ。寝ている岡崎の息の根を止めようとっ…それともっ、
男と女の関係的な意味で襲おうとしてたのかっ!?」
杏「そ、そんなわけないでしょっ!」
春原「ふふ~ん、ほんとにぃ?『意外と見られる顔してるわねぇ』とか思ったんじゃないのぉ?」
杏「(くっ、馬鹿丸出しに見えて案外鋭いっ)」
寝ている朋也を起こそうとしたところに現れた春原。
朋也に近づく杏を色んな意味で勘違いしているものの、その中には杏自身が思っていたこともあり、
杏は図星を指されたこともあってか顔を赤らめていた。
朋也「うるせぇな!なんだよ…」
そんな二人のやり取りもあってか起きてしまう朋也。
しかし、春原はそんな朋也にすぐさま先ほどの杏がしていたことを告げ口しようとし…たのだが、
春原「あぶなかったんだぞっ。もう少しで男と女の関係的に、ぶべらっ!」


杏「記憶の抹消、完了」
スンでのところで春原をこぶし一発で吹っ飛ばす杏。
これが記念すべき?春原吹っ飛ばしの第一発目となったのだった。
…
そんな各々の出来事があった、放課後。


木村「古河さんー」
渚「ぁ、木村さん」
木村「良かったぁ間に合って。古河さん一人?」
渚「ぁ…はい」
木村「そっか…。この子クラスで仲良くなった子。これから服見に行くんだけど、古河さんもどう?」
渚「でも、道草はいけないことですし…」
木村「いまどきそんなこと気にしてる人なんていないって。ほら、いこ」
渚「はぁ…」
放課後になりこれから帰ろうという渚に声をかけてきたのは、かつてのクラスメイト。
木村はクラスで仲良くなった女子生徒と服を見に行くということで渚を誘い、
渚もしぶってはいたものの、流れに乗るようについていくことになった。


木村「わぁ、かわいいじゃん」
女子生徒「ほんと、古河さんよく似合うっ」
渚「あうう、すごくドキドキしますっ」
校則で違反されているということもあり、こんな風に寄り道をしたことがなかった渚は、
木村たちに勧まれるままあれよあれよと色々な服を着せられていた。
そんな渚に服を次々と着せていった木村は、ふと友達の耳に口を寄せ何かを言ったあと…
木村「古河さんっ!先生が見回りにきたっ!私たち逃げるからあと宜しくっ」


渚「ええっ!ま、待って下さいっ困りますっ。
わ、私、あ、あのっ、宜しくって言われてもっ」


渚「先生っ、ごめんなさいっ!……ぇ?」
木村「ふふっ、嘘っ」
それは木村の考えたちょっとした悪戯だった。
かつてクラスメイトであった木村は渚がどんな人物か知っていたので、渚の面白い面を
からかっていたと同時に、渚の人柄をクラスの人たちにも知ってもらいたいという気持ちもあった。
…そんな学校での出来事を、渚は帰ってから秋生に話すと…

秋生「狭めぇ教室に30人もひしめいてんだから1人ぐらい気の合うやつもいんだろ。
廊下ですれ違ってるやつの中にだって一生の友達とか、
かけがえの無い存在のやつだっているかもしれねぇぞ。
だが、動き出さなきゃ永遠に赤の他人だ」
相変わらずクラスでは一人だという渚に秋生はそんな言葉を言う。
自分で動かない限りは永遠に一人。でも動き出せばかけがえの無い人にだって出会えると。
…しかし、そこだけなら美談で終わったものの、渚にどう動けばいいか聞かれると…、
秋生「そこでこれだっ」

秋生「この中に早苗の作ったパンが混ざってる。これをクラスの連中に配って
サプライズを楽しむんだっ。パーティでよくある悪戯企画よっ。
これで盛り上がること間違いなしっ! げげっ!!」
早苗「私のパンは…私のパンは…」




早苗「サプライズを楽しむものだったんですねっーー」
秋生「オレは、だいふひはーーっ」
渚「……はぁ」
またも相変わらず早苗の作ったパンをジョークに話を盛り上げる秋生。
そして毎度ながら秋生の言葉で町に繰り出す早苗。
秋生が何十個ものパンを口に詰め早苗を追いかける中、
渚は自分のこれからのことを思い、小さくため息をつくのであった。
…
そんな夜の藤林家。


椋「スペードの6とハートの8、あとスペードの9…。6と9が合体して”8”の字になるってことで…」
杏「あんたの占いおもいっきり自己流よね、相変わらず」
椋「お姉ちゃん!明日誰かに告白されるよっ」
杏「こ、告白っ?」
椋「好きですって言われるみたい。誰か素敵な男の子に」
杏「…ん」
…
そんな夜の春原の寮。
春原「やっぱさ、僕たちの恐ろしさを見せ付けておかないといけないと思うんだよね」


そう言って春原が朋也に見せてものは、春原いわく「頭脳的な戦略」。
『愛しの藤林杏さまへ
こないだ一目ぼれをしたので
愛のこくはくをしたいので
おひるにきゅう校舎のしりょうしつ
まできてください。
んじゃそういうことで』
春原「明日それをあいつの下駄箱にいれとくのさ。で、ドキドキしてるところを
大笑いしながら観察するんだよっ」
いわゆるそれは悪戯のラブレターということで、春原はそれで杏を誘い出し、
告白されるという姿を隠れてみながら楽しむということだった。
朋也はその春原の作ったラブレターを見て「こんなアホなラブレターは初めて見た」と
呆れていたものの、いつものように楽しそうだという理由で付いていくことになったのだった…。
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ここでAパート終了。
春原は相変わらずのアホでしたの巻(笑
まさに頭の悪いラブレターで私もあんなものは初めて見ましたよ。
あんな文章で騙せるものかなぁと思いましたが…まぁ結果は後半のお楽しみにw
Aパートの見所は…秋生と早苗の変わらない夫婦コントも久々に良かったですが、
やはり眠っている朋也へ近づいた杏が、春原に図星を指され赤くなっていたところですかね。
馴れ初めが助けてもらったところから始まり、寝ている顔をかっこいいと思う杏が、
このあとの学園生活で少しずつ気持ちに気付いていくってことになるんでしょうね。
この時点ではまだ朋也や春原の名を苗字で呼んでいるのでまだあまり馴染み無い感じですが、
恐らくはここから数ヶ月でドラマCDのような展開になっていくのでしょうねw
その展開をアニメで見たかったとは思うものの、まぁ少しだけでもやってくれたことに感謝を。
ということでAパートは春原の陰謀の始まりで締め。
後半のBパートは…まぁお約束な展開になりますのでお楽しみに(苦笑
ではではそのまま続きより後半Bパートをどぞー。
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そして、翌日の新入生歓迎会の日。


椋「じゃ、私日直だから先行くね」
杏「うん、またあとでね」
いつもの毎日のように姉妹で登校してきた杏と椋。
先に行くという椋を見送り、杏は自分の下駄箱に手をかけた…その中にはっ


杏「愛しの藤林杏さま…って、まさかっ!椋の占いどおりっ!?」
下駄箱に入っていたのは一通のラブレター。
杏の頭には夕べの椋の言葉が蘇る。「素敵な男の子に告白される」と…。
しかしそれは、案の定、春原が仕掛けた悪戯ラブレター。


春原「そわそわしちゃって、可愛いとこあんじゃんっ」
朋也「絶対に悪趣味だと思うぞ…」
手紙を見て慌てふためる杏を覗き見る朋也と春原。
ここから春原の頭脳大作戦が決行されようとしていた。
一方、渚はと言うと、新入生が学園に入場される中、渚は一人教室に入り席に着こうとすると、
女子生徒「ほら、あの顔の丸い子あれに似てない?前に流行ったマスコットキャラクターっ」

とある女子生徒が入場してくる新入生の顔から”あるマスコットキャラクター”を思い浮かべていた。
しかし、本人にもその友達にも名前が出てこないという状況になっていた。
渚はそれを見て自分の好きなキャラクターであったこともあり声をかけようとする…も、
渚「あ、あの、それっ」




先生「はーい、それじゃ体育館に移動しますよー」
渚がちょうど声をかけようと思った矢先に、先生から体育館に集まるようにと声がかかってしまう。
もちろん先生の言葉に先ほどまでキャラクターの話をしていた生徒らは体育館へと移動していき、
渚が声をかけ、きっかけを作るということはできなくなってしまった。
そんな声をかけれず落ち込む渚の姿を、とある女子生徒は静かに見つめていた…。
…
そして始まった入学式。




校長先生による新入生への言葉が壇上から流れる中、
新入生の中には、仁科や杉坂。また有紀寧などの姿があった。
そんな中、2年生である朋也は面倒くさそうな顔で出席し、
その隣の春原は堂々と眠りこけていた。
そんな春原の様子を、委員長である杏はそわそわした顔で監視していた。
そして、入学式が終わり、あとは下校という時間になった…のだったが、


杏「(やだ、まさか私期待してるのっ!?)」
頬を染めながら早歩きで資料室へと向かう杏。
それは理路整然とした表情ではなく、手紙を出した相手をどこか期待している表情でもあった。
そして、手紙で指定された資料室についた杏は、静かに戸を開け中に入った…のだが、


杏「…都合が悪くなったので屋上に来てください…」
そこには誰も居らず、黒板には「屋上に」という書置きがあっただけであった。
杏はその指定された屋上へと今度は足を運んだ…のだったが、


杏「…すみません。やっぱり体育用具入れの倉庫にします…」
屋上でもまたも場所を指定してする書置きが貼られていた。
杏「なんなのよ、もうっ!」


指定されたからには行かないと、と思っているのか、律儀にその場所に向かう杏。
そして、そんな杏の様子を、朋也と春原はまさに高いところから傍観していた。
朋也「いいかげん止めたほうがいいって」
春原「なーんでさ。こんな面白い見もの中々ないぜぇっ」
止めたほうがいいと朋也は忠告するも春原は聞く耳は持たないとばかりに楽しんでいる様子。
しかもただ見ているだけでなく追いかけながら楽しむということになり、あとを追うことに。
渚「…ウルトラの母っ…。ウルトラの…母っ」


一方、中庭では一人で口癖をしつつあんぱんを食べている渚。
そんな渚の横を、先ほど指定された場所へと走っていく杏。


朋也「もうよそうぜ。いくらなんでもやりすぎだ」
春原「まだまだこれからじゃんっ。先回り先回りーっ」
そんな杏の後ろをついていく朋也と春原。
指定する場所へ先回りし、次々と場所を変えていく寸法であった。
渚はそんな走っていく3人を目で追っていったものの、知らない生徒ということもあり、
また一人であんぱんを食べはじめていた…。
朋也「ほんとに次で最後にしろよ」
春原「わかってるわかってる。えーと、『やっぱり都合が悪くなったので今度は』…。
今度はどこにしようかなぁ…」

次の指定の場所に来ていた朋也と春原。春原は次の指定場所を決めかねていて、
場所をどこにしようか悩んでいると…、後ろから声が聞こえてきて…
???「地獄で待ってます、なんてどうかしらぁ♪」
朋也「地獄?」
春原「おおっ、ナイスアイディーア!なんか恐ろしげでいい感…じ…」


杏「気に入っていただけて嬉しいわっ!!」
朋也「っ!!」
春原「ひいいっ!!」
----------
(管理人コメント)
案の定というかやっぱりというか「春原ならばこうなる」のを地でいってくれてよかったw
告白うんぬんは杏のドラマCDでも出てくるところですが、
もともとの話の流れが渚の話なのでちょっと最後の結末が違うぐらい。
杏の光坂のだと「私のことは杏でいいわ」や「お風呂で椋と話している内容」はほぼ一緒。
告白も椋の占いでこのアニメの流れのようになりますが、流石に同一ということはなく、
校舎の中を杏が走り回る、なんて描写はアニメオリジナルになりましたね。
冒頭で渚と朋也が肩をぶつけた場面、
渚が中庭であんぱんを食べているときに杏や朋也が走って場面などなど、
どこか「本編を見ている人にとってはニヤリとする」場面がちらほらとありました。
このときはまだ顔見知りにもなっていないキャラクターが出会うとどうなるか。
そんな場面を持ち込んだ前半。個人的にこういった偶然の出会いみたいなのって結構好きですw
さて、そんな杏の天罰を喰らった朋也と春原がまたもや悪戯を仕掛けることになります。
それは渚のドラマCDの最後と同じなのですが…さて、どうなるかはそのまま続きをどぞっ。
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杏にこてんぱんにやられた朋也と春原。
教室を抜け出したあとのように二人は校庭でなにやら作業をしており…

朋也「で、なんでまた俺達こんなことしてるんだよ」
春原「この悔しさを新入生にぶつけてストレス解消するんだよっ」
朋也「八つ当たりかよ…」
今度は同級生ではなく、やられた悔しさをぶつけるために新入生を餌食にした春原。
そのためになにやら作っているのは、とある大きなくす球。


春原「なんて書こうっかなー♪」
紐に吊るされた紙に「誰か引いておもしろいよ」と書かれたそれを引くと、
中の紙が出てくるという寸法らしいそのくす球。
春原は出てくる紙の文句を考えていた…のだったが、
春原「『春原、岡崎。仲良しコンビ by夜露死苦』なんてどおー?」
朋也「突っ込みどころがいつくかあるがとりあえずやめてくれ」
春原「じゃあ、『陽平、朋也。二人は最高 by夜露死苦』」
朋也「とりあえずbyの前後逆だからな」
春原「じゃあ…」

春原「『春原、岡崎、仲良しコンビ&ヨーロピアン・エクストリーム・アリロニング・フィーチャリング光坂ブラザーズ。by夜露死苦』にしようっ」
朋也「めちゃくちゃ暑苦しいな…」
春原「だったらお前がかけよっ」
朋也「これ(くす球)が割ると”アレ”が落ちてくるんだよなぁ」
春原「あぁ、高校生活が甘くないってことを体に教えてやるのさっ」
朋也「じゃ、俺が言えるのはこれだけだ…」
そういって朋也は春原に渡された中のタスキに字を書いていった…。
----------
(管理人コメント)
スレでも話題になったらしいですが、
「エクストリーム・アイロニング」って実在する競技らしいですねw
■エクストリームアイロニングジャパン EIJ
■今日もやられやく 『CLANNAD AS』番外編に出てきたエクストリーム・アイロニングは実在するスポーツ
■エクストリーム・アイロン掛け - Wikipedia
エクストリーム・アイロン掛け(Extreme Ironing、エクストリーム・アイロニング)は、人里離れた場所でアイロン台を広げて服にアイロンを掛けるエクストリームスポーツである。このスポーツのプレイヤーはアイロニスト(ironist)と呼ばれる。
エクストリーム・アイロン掛けを行う場所としては、難易度の高いクライミングを伴う山の斜面や、森、カヌーの上、スキーやスノーボードの最中、大きな銅像の頂上、大通りの真ん中などがあり、アイロン掛けの目的をほとんど無視して、スキューバ・ダイビングをしながら行うこともある。
”アイロン掛けの目的をほとんど無視して、スキューバ・ダイビングをしながら行うこともある”
聞くだけならアホな競技かと思うけど、意外に世界中で行われてて吃驚仰天だったりw
オリンピックの提案や世界記録樹立とか、本当に世界は広いんだなぁと思った瞬間(苦笑
----------
そうして、朋也と春原の作ったくす球が仕掛けられた…のだが、


女性生徒「なぁに、アレ…」
男子生徒「見るからに怪しいよなぁ」
あからさまに怪しい代物に、誰も見るだけで触ろうともしていなかった。

春原「誰も引っかからないねぇ…」
朋也「あんなもんに引っかかるようなやつが居たらアホだぞ」
春原「くそぅ、あいつら僕の頭脳を上回ったってことかよっ」
朋也「つーか、お前一番下だから」
春原並みにアホな代物は誰も彼も見向きもせず、
朋也はどうでもよく、春原は悔しがりながら木陰から見守っていた…のだったが、
春原「お、おいっ」
朋也「ん?」


朋也「一年か?」
春原「ワッペンが青だ。3年の先輩だろ」
二人が作ったくす球を見つめる女子生徒。
今まで誰も見向きもしなかったことに固唾を呑んで見守っていると…


その女子生徒はぶら下がっている紙を掴み、そのまま引っ張っていきっ!
(ここからはスローモーションだと思ってご鑑賞下さい(笑))







ゴインッ!
渚「んあっ!」
紙を引いた女子生徒の頭に落ちてきたのは金ダライ。
その金ダライが頭に直撃した女子生徒は、そのまま気絶してしまったのだった。


春原「おい、岡崎…」
朋也「あぁ……アホな子がいた…」
----------
(管理人コメント)
ゴインッ(笑)
ドラマCDだと動きある形で表現されていないので、アニメでここまで再現してくれたのは嬉しいw
渚が紐を引っ張ってから金ダライが落ちてきて頭にぶつかる。
それだけをあそこまでスローでやってくれた京アニには万歳三唱したいですね(苦笑
とりあえず、渚はずっとアホな子で居て欲しいと願いたいw
----------


女子生徒「ぁ、古河さん、大丈夫?」
渚「ぁ、はい。ちょっと頭が痛いですけど」
タライの衝撃で気絶した後、保健室で目を覚ました渚。
目を覚ました渚の傍には見覚えあるクラスメイトがいた。
女子生徒「誰かの悪戯だったんだって。私もすぐ後ろに居たんだけドリフみたいで笑っちゃった。
ぁ、ごめんね」
渚「ぁ、いえ。全然気にしないです」
女子生徒「私、前から古河さんと話してみたかったんだ。
木村さんから古河さんって素敵な人だよって聞いてたから」
渚「木村さん、から…」
女子生徒「嬉しいなぁ。やっときっかけが出来て。
良かったらこれから仲良くしてくれる?」
渚「ぁ、はい。でもあの…私…」
かつて渚のクラスメイトであった木村から自分のことを聞いていたという女子生徒。
そんな相手から望んでいたきっかけを求められ友達になって欲しいと頼まれるも、
渚はどこか唐突であったため戸惑っていた。
…しかし、ふと、先ほど自分の頭に落ちてきたくす球を見て、渚はこう答えた。


渚「こ、こちらこそ、宜しくお願いしますっ」
女子生徒「いいえ、こちらこそっ」
そんなきっかけでようやく笑顔になる渚と、クラスで初めての友達。
出会いはおかしな始まりになったけれども、大事なきっかけであることには変わらなかった。
二人の笑い声は、笑顔のまま、響き渡っていた…。
…そんな夜の藤林家。

杏「はぁ~、幼稚園の先生ってこんなに疲れるもんなのかなぁ…」
椋「何かあったの?」
杏「クラスで迷惑ばっかかけるやつらが居てさぁ。毎日毎日大変なのよ」
椋「でもお姉ちゃん全然嫌そうな顔してないよ?」
杏「…まぁ、嫌じゃない…かな」
クラスで委員長ということ。そして、クラスメイトである”迷惑をかけるやつら”を相手に、
杏は大変な思いをしながらも、どこか楽しげに新しい春を楽しんでいた…。
…そんな夜の春原の寮。

春原「んふふっ」
朋也「今度はなんだよ?」
春原「ラブレター作戦第2弾。文面に趣向を凝らして
新入生が一目ぼれしたって設定で攻撃するんだよっ」
朋也「…はぁ、つくづく暇だよなぁ、俺達…」
…そんな夜の古河パン。


渚「初めてお話したんですけど、とっても親切で楽しい人でした」
早苗「良かったですねっ」
渚「はいっ。でもこれのおかげです」
秋生「そいつがくす球の中身か?」
渚「はい。記念に持ってきてしまいました。
これのおかげで思い切ってお話する勇気がでたんです」

『この先の困難に負けずにがんばれ by夜露死苦』
渚「『この先の困難に負けずにがんばれ』。
…ありがとうございます。難しい名前の人…」

......おしまい
■23話を終わってみて
って、これで終わりですかっwww
そんな声を出さずにはいられない最後で飾ったのは金ダライと渚(笑
全体的に見れば殆どがドラマCDの部分ではありましたが、
途中で述べたように要所要所でオリジナルな描写をしていたので、
ドラマCDの内容をしっていても楽しませてもらえた番外編でありました。
欲を言えばもうちょっと最終回後ということではっちゃけでも良かったんじゃないか、
そんな風にも思えたんですが、まぁこれぐらいな妥当なところで軟着陸がベストか。
ドラマCDと言えば今回の内容は大筋が渚で。
そして補完的な意味を付加して杏シナリオも併せた内容になっていました。
CLANNADという物語自体の大筋が渚なので、渚シナリオを持ってきたというのは分かりますが、
杏のシナリオを持ってきたというのはファンに対してのサービスだったりして(苦笑
まぁそれは冗談にしても、杏ならば、渚シナリオとそこまで矛盾が生じる場面ではないので、
渚+杏の1年前の出来事、として今話を作ったのでしょうね。
ドラマCDでもどちらも一年前の出来事として謳っていますし。
そんな、笑いあり。むしろ笑いに始まり笑いで終わった番外編。
最終回後ということでなんだか奇妙な感覚でしたが、
終わってみれば良かったと思える最後でした。
まさかあの金ダライで「おしまい」とは思いもしませんでしたけど、ね(苦笑
そんなところで次回予告。ついにアフター最後の話数になります。
~次回予告~
CLANNAD -AFTER STORY- 第24回 「緑の木の下で(総集編)」























次回は総集編。夕焼けの校庭で笑顔を見せる渚を見たら、
また1期から見たくなったと思ったのは私だけじゃないはず。うん、きっとそうだw
しかし、こうしてみると登場人物(人じゃないのも居るけど)って結構多いんだなぁ。
ここで見るだけでも20人と2匹。
あとはこれにサブキャラとかを入れるともっとなるわけだし。
それに主役でもある朋也と汐も入るわけだから大したもんです。
総集編がどういった感じの編集になるのか分かりませんが、
思い返したい場面とかを十二分に堪能できるような回にしてほしいなぁ。
特に春原成分をたっぷり多めで(苦笑
だって人生の半分以上は春原で出来ているって誰かg(ry
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